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私設北海道開拓使の会メールマガジン『異論・暴論・創論』Vol.11
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  青年よ、大志をもて
  〜したたかに準備をし、大胆に行動を〜

  カトウ・ファイナンシャル・マネジメント 
  お金のお医者さん.com  代表取締役 加藤 剛

  編集後記

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                     2003年10月20日

 □■□青年よ、大志をもて■□■

 〜したたかに準備をし、大胆に行動を〜

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北海道の人は「忙しい」
札幌に戻って、心から感じたことは自然の美しさでした。札幌にいて
も、山や川の美しさに触れることができ、本当に美しい街だと感じまし
た。しかし、8年ぶりに北海道に戻ってきてがっかりしたことは、人で
した。大学時代の友人が仕事に追われてつまらない男になって行く姿を
見て少しショックを受けました。彼らは何かにつけて「忙しい」といい
ますが、暇そうな人間ほど「忙しい」ということに気づきました。彼ら
は仕事の目的を見失っているように思いました。目的を持たずに仕事を
していると、どんなときでも「忙しい」という気持ちになるのかもしれ
ません。「忙しい」とは、「心を亡くす」という字を書きますが、その
とおりだと感じました。

給料が安いのは何故?
民間に勤める友人は、給料が安いことを愚痴ります。ご承知のとおり北
海道では、平均的にお給料が高いのは公務員です。また、電力・ガス・
通信や放送・新聞・銀行といった企業も比較的給与が高いと思います
が、この業界も公務員的な気質が残る業界かもしれません。お給料が安
いと愚痴る友人の会社は、これらの下請企業です。下請企業が、元受よ
りお給料が安いのは不思議ではありません。お上の仕事だけで付加価値
を高めることができなければ、忙しくてもお給料が安いのは当然といえ
るでしょう。仕事もできて、高給が当然という感じのビジネスマンには
なかなか会えないというのが寂しい限りです。

下請けに甘んじる企業
大手ゼネコンに勤める友人が嘆いていました。「新しいやり方を一緒に
考えてくれる協力業者が見つからない。」ということでした。彼の勤め
るゼネコンは一度潰れそうになって、必死に生き残ろうと再生に懸けて
いる会社です。彼の持つ建築の技術は、大規模店舗を画期的な方法で早
く安く作れる技術でした。ここ数年で彼はこの技術を、ものすごいエネ
ルギーで作り上げました。それがやっと実を結び、お客様からの評価を
いただけるようになり大きな発注が見込めるようになったのに協力業者
が「こんな安い値段ではやれない」と投げ出したというのです。もちろ
ん安い値段では厳しいことは良く解っています。でも、以前のやり方を
全く変えず、ただ出来ないとあきらめる体質が残念でならないと、いう
ことなのです。彼は、立派なビジネスマンですが「忙しい」とも「給料
が安い」とも愚痴りません。新しいやり方を一緒に探せるパートナーが
いないと嘆くのです。

起業家精神
ベンチャーキャピタルの人に「北海道で元気な若手経営者を教えてくだ
さい。」と尋ねた知り合いは、「一人もいません!」と言われて面食
らっていました。開拓者精神はどこへ行ったのでしょう?「商売人」
「事業家」「経営者」と3つの段階があるとコンサルタントの先輩に教
わりましたが、「商売人」で終わりまた消えていく人が多いのかも知れ
ません。私はお金に関するアドバイスをしている仕事柄、経営者の資産
や家計をのぞくことが多いのですが、少し儲かり始めると、ローンで高
級な外車を買い、夜のクラブ活動でお金と時間を浪費し、成長を止める
人が多いことを感じます。そしてその大部分は、いつの間にかいなく
なってしまうのです。お金を貯めて次の事業に投資する、またもっと社
会的に貢献できる経営を目指す。といった起業家精神を持つ若者が少な
いのは確かかもしれません。

即物的な考え方
お金のアドバイスをする人間の間で北海道の人についてよく言われるこ
ととして、「貯金が無い」ということが挙げられます。貯金が貯まる前
に、すぐに物に変えてしまうのです。北海道では、頭金が無くても家を
買うことができます。不況で苦しむ銀行は、頭金や手数料の分まで上乗
せして住宅ローンを組ませてくれます。企業に貸すことに比べ、リスク
が少ないため貸し出しを増やしているのです。20代の若者が、「家を
買うことにしました。」と言って相談に来るたびに「まだ早い。まずは
頭金ぐらいを貯めてからにした方が良いですよ。」と諭してもほとんど
止められません。物の欲求に勝てないのです。そして、この人たちの1
割近くが、返済できなくなります。最高裁判所司法統計年鑑によると、
北海道の個人の破産件数は1日当たり27人。東京で1日あたり46人
ですから、以下に多いかが良く解ります。

「貯金」と「夢」を
即物的な考え方を、言い換えると「夢が無い」という事かも知れませ
ん。東京では、家を買うためには少なくても1000万円の頭金は必要
です。簡単に貯金は増えませんから、その過程で「お金の勉強」をして
いると考えます。株式への投資をする人が多いのも貯金を増やしていく
過程で、勉強できているからではないでしょうか?また、すぐに物が手
に入りませんので買うまでに良く考える時間があります。これが、大人
の消費行動に成長していくことのように思えます。北海道では、家とい
う「物」だけを手に入れて、その中にある「家族」がどう在りたいかと
いうことが後回しになっているように思えます。家族の「夢」を育てて
いく過程に目標としての「家」あるのだと思います。
最低資本金は300万円か1000万円
最近1円でも会社が作れるようになったようですが、私はこれには反対
です。自分のやりたい事業(商売)のために計画的に準備のできない人
に、また、協力してくれる人を見つけ出資を募ることができない人に良
い事業(商売)ができると思わないからです。私は、独立する志向が無
い人にもビジネスマンとしての資本金として、最低300万円。できれ
ば1000万円の予備資金を持つことを薦めています。実はこれは持っ
ていると、結構大きな効果があります。ある程度貯金があると、いろん
な意味で可能性が広がります。「このお金で1年間勉強してみようか」
とか「独立できるかもしれない」とか「これで会社が評価してくれない
ならやめてやる。1年くらいは家族を困らせない。」等々。ビジネスに
限らず、人生設計においても可能性を広げることができるはずです。

大志をもて
「青年よ、大志をもて。それは金銭や我欲のためにではなく、また人呼
んで名声という空しいもののためであってはならない。人間として当然
そなえていなければならぬあらゆることを成しとげるために大志をも
て。」とクラーク博士は、言ったとのことですが、大志をもつ若者が少
ない北海道だからこそ、いま頑張る人間にはチャンスが多いように思い
ます。志をもち、したたかに準備をし、大胆に行動をしていきたいもの
です。ことを始める時の動機は、えてして不純であることも多いのです
が、その過程で、志を見つけ夢を追いかけられる人にチャンスがやって
くるはずです。クラーク博士は、「この老人のように。」と言葉を続け
たという説があるようですが、今の北海道では先人に学び、大志をも
ち、「夢」を「事業」を「経営」を追いかける人が必要だと思います。
私は、そんな人と一緒に何かを出来たらと思います。また、お手伝いで
きることがあれば光栄だと思っています。そして、私自身その一人にな
れるよう努力していきたいと強く思っています。

カトウ・ファイナンシャル・マネジメント 
お金のお医者さん.com  代表取締役 加藤 剛

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編集後記
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                     2003年10月20日

早いもので北海道に移り住んで丁度10年になる。札幌ドーム、
Kitara、ロフトや東急ハンズ、ヨドバシカメラに大丸・・この10年で
新く出来た札幌市内の建物の数々である。地下鉄は西に延び、札幌の
ランドマークはテレビ塔から札幌駅前のJRタワーに代わった。

建物によって町はどんどん変化していっているが、一方人間はどうだろ
うか。10年前に北海道の問題として列挙されてきたものといえば、官依
存体質、必要性の問われる公共事業、経済の建て直し、地方の離農・
過疎化高齢化、道民の自主自立・・・。10年前と問題点はほとんど変化
せず、むしろ複雑化しているように思う。

10
年後、同じ事を愚痴りたくはないし、新参者にも愚痴られたくないも
のだ。10年に一度といわれる今年の鮮やかな紅葉を見ながら、時の
たつ速さに驚くこのころである。

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