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私設北海道開拓使の会メールマガジン『異論・暴論・創論』Vol.25
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 「北海道整備新幹線建設」
    H.K.(匿名希望)

  編集後記

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               2005年1月5日


北海道整備新幹線建設

 1129日のテレビ東京(道内ではテレビ北海道)「ガイアの夜明け」
では、埼玉高速鉄道を取り上げていた。 地元の鉄道への熱意に押され
て県議会議員が動き、当時の土屋義彦県知事が霞ヶ関とのパイプを武器
に認可させた経緯が放映された。 
その後開業予測に反して大幅な赤字となり、長野新幹線開業後JRから切
り離された第3セクター「しなの鉄道」の経営を立て直した元H.I.S
長を招いて試行錯誤をしている状態である。 経営責任を問うため番組
スタッフが埼玉県に取材するが当時の担当はすでにいなくなり、土屋元
知事は取材班から逃げ回って文書での質問にも応じない卑怯振りだ。 
採算性を試算したシンクタンクは「経営が成り立つのが前提で試算を依
頼された」と回答を寄せた。 若手従業員がサッカー試合開催の日に路
上でビールを売ったり観光バスに添乗するなど、関連業に活路を見出す
姿がせめてもの救いだった。

 この番組を観ているうちに、ふと北海道新幹線のことが気になった。
 故・田中角栄氏が首相であり、まだまだ経済成長すると国民の誰もが
妄信していた昭和40年代半ばに想定された路線のまままったく計画が変
更されず、札幌圏の人々が東京圏・仙台への往復が前提に考えられてい
るようだが、現在の「全線フル規格建設」とそれによる「在来線切り離
し」では"需要・経済恩恵"以上に"(沿線自治体・利用者の)経費負担
・沿線から離れた観光業者の衰退"など「負の側面」が強いように思
う。
 まず函館は、(道内では)札幌に次いで乗降客が見込めるが、なぜ中
心部に導入しないのか。 函館市は陳情したにもかかわらず、札幌への
延伸のため認められなかったそうだ。 これでは中心部から新駅までの
往復に余分な負担を強いられる。 
「倶知安」ルートのまま建設されれば、現在のJR函館線(長万部〜小樽
間)の利用者数からすると、正気の沙汰とは思えない。 温泉地などで
現在の特急「北斗」ルートのほうがまだ乗降客は見込めるはずだ。
 そして、現在の「整備新幹線法」では、建設費は沿線自治体にも負担
させられる問題もある。 JRから切り離される小樽〜長万部〜函館沿線
の自治体はただでさえ財政が不安定なのに、新幹線建設資金を負担させ
られ、さらに廃止される可能性が強い"生活の足"の第3セクター鉄道運
営経費まで負担しなければならないのだ。 地元で買い物をしていた沿
線の住民も、開業後欲が出ると札幌か函館まで足を運び、商店街の衰退
に拍車がかかるだろう。

 「建設促進」側のホームページでは"東京〜札幌間の所要時間は3時
間57分"と謳っているが、それは全区間ノンストップ・フルスピード
走行の場合ではないのか?
 現在ほぼ等距離の東京〜博多間の最短所要時間(のぞみ1号)でも4
時間58分かかっている。 需要のため、途中大宮・仙台・盛岡・新青森
・新函館に停車させるのならば、途中での減速・停車・加速の時間も計
算しなおす必要がある。 さらに、"台風などの悪天候で飛行機が飛ば
ない場合でも運行できる"と述べているが、では9月に札幌にまで被害を
もたらした台風18号などが本州を通過した時はどうだったのか?
 軒並み運休したり真夜中に終着駅に着いたりで、とても平常運行とは
言えなかっはずだ。
 また、観光面において不可欠な「パック商品(東京発)」を観ても、
関西・仙台方面ならば新幹線利用のものが多々あるが、九州では「新幹
線利用」のものはまずない。 
JR
東日本の「びゅう」においても、九州との往復はすべて飛行機利用に
なっている。 
速さが命運を握るビジネスなら、なおの事飛行機が勝るだろう。
 価格面においても、大阪行きは「新幹線利用」は前日までの申し込み
は可能だが、飛行機より値
段が高い。 私ならば札幌まで「フル規格」で開業しても、飛行機の
キップが取れない年末年始やお盆の時しか乗らないだろう。
 なにより本州の観光客が北海道に求めるものは「雄大さと厳しい自
然」「食の宝庫」「はっきりした四季」であり、鉄道ならば在来線を走
る寝台特急のほうが求められているはずだ。

 また、万が一需要予測を誤り、大幅な赤字が計上された場合は誰がそ
の責任を負い、誰がその穴埋めをするのだろう。 開業10年後、高橋知
事が土屋義彦氏同様に逃げ回る可能性も否定できまい。

 改めて関係者に冷静になって問いたいです。「北海道新幹線」は本当
に日々旅行と距離を置く道民のためになるのでしょうか?
 「どうしても必要だ」と言うなら、本州の旅行者としてはJR路線のま
ま在来線の線路や駅舎を有効活用した「秋田・山形新幹線」スタイルで
建設し、現在の函館駅にも停車して、寝台特急「北斗星」「カシオペ
ア」「トワイライト・エキスプレス」を引き続き並行運行できる体制に
するのが理想系に思います。

 H.K.

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編集後記
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                 2005年1月5日

今さら「冬ソナ」にハマった。
たいしたストーリーがなく、静かな音楽と美しい冬景色の中をゆっくりと
主人公が歩く、ような事が延々と続く。特に白い雪と綺麗な色のコート
と(ヨン様巻きした)マフラーのコントラストが実に美しい。
海の中をイルカや熱帯魚が泳ぐのとか、湿原の丹頂とかと似ていて
ほどんど癒し系ビデオだ。
世の奥様がハマるのは、ヨン様の微笑み、だけではなく、実はイルカ
ビデオ同様の癒し効果があるからではないだろうか。
北海道には手の届くところにため息ものの美しい冬景色が売るほど
ある。そんな景色を今冬は気をつけて見つけていきたい。

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