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私設北海道開拓使の会メールマガジン『異論・暴論・創論』Vol.30
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 「どうなったのだ道州制」石黒直文(当会理事長)


  編集後記

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                 2005年7月29日

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「どうなったのだ道州制」

 世の中、郵政民営化しかないのか。もともとこの北海道の道州制
モデル特区の構想は、小泉さんからでた話だ。二年前の8月、総理
から高橋知事に対し「北海道がモデル的、先行的に道州制に踏み
切ったらどうだ」という要請を受けた。さらに自民党は、その年の秋
の総選挙に当たって、自党のマニフェストで「北海道道州制特区」の
創設を取り上げた。

 マニフェストとは、政権に就いたら実現しますという約束手形だろう。

民間なら手形が落ちなきゃ倒産、保証をした代表者は破産だ。だか
ら、企業経営者は手形を落とすために夜も寝ないで死に物狂いの
努力をする。

 ところが政府はこの手形を決済しようとする意思もなければ、手形
を振り出したことも忘れている。約束を守る気がなくてマニフェストを
書いたのなら詐欺だ。それとももともとマニフェストとは選挙ポスター
のデザイン程度のものだったのか。それならそうと最初からいって
もらいたい。

そもそもやり方が気に食わない。自分で言い出しておきながら、お前
のほうから具体案を持ってこいという。そこで北海道側が懸命にまと
めて政府への提案を持っていくと、鼻で嘲笑って、ほとんどまともに
相手にしない。そして今回、内閣府の担当者、推進室担当統括官が
交代するという。このやり方は旧ソ連の政府との交渉にそっくりだ。

 「官から民へ」も結構、それと同じくらい大事なのは「中央から地方
へ」だろう。民でできることは民に移すとおっしゃるなら、地方ででき
ることは地方へ移すのもスジだ。もともと中央政府は、本当の意味
で住民を幸せにする情報を持っていない。住民が何を望み、何を求
め、そのためにはどのくらいの負担ができるのかという情報を持っ
ているのは、本来、地方だ。地元だ。政治が住民の幸せのためにあ
るのなら、「中央から地方へ」は当然のこと。もともと中央は、中央で
しかできないこと以外はやってはいけないのだ。

 ところがこの国の首相は、地方をほとんど信用していない。自分が
やっている国の議会は1票でも勝ちは勝ちといっておきながら、地方
の議会がこぞって反対している案件については信用できないと嘯く。
この人の意見では、わが国は、地方に議会制民主主義が存在しな
い国なのだろう。

 これだけバカにされていながら、最近の道の態度も道民にさっぱり
理解できない。そもそも道民にほとんど関心がない。この6月、オー
ル北海道で道州制推進道民会議が発足した。しかし、2時間程度の
会議で年に2回程度の推進会議だという。本気でやるなら一ヶ月ぐら
い泊まり込みでもやるべきじゃないか。

 かって高橋知事は「国と勝負する」といった。その意気やよし。だ
が、この勝負に勝てるのか。勝負に勝つためには戦力と戦略が相手
に比べて勝っていなければならない。弱いほうが戦争に勝てる方法
はただひとつ、民衆を味方につけたゲリラ戦法。自爆テロだ。
 オイオイ物騒なことを言うな!しかし、相手は「自民党をぶっ潰す」
といった自爆テロリスト的人物だ。ここと戦うには「道庁をぶっ潰す」
覚悟がなければ勝負にならない。よく考えてもらいたい。「中央から
地方へ」ということの本当の意味は、霞ヶ関を赤レンガに移すという
ことではない。地方の真の担い手は、都道府県ではなくて市町村だ。
もっと言えば一人一人の住民だ。自治というものはそういうものだろ
う。「中央は中央でしかできないこと以外はやってはいけない」という
のは「道庁は道庁でしかできないこと以外やってはいけない」という
ことだ。

だから開発庁や国税局をぶっ潰して「財源はこっちへよこせ、国家
公務員は地方公務員になれ」というなら「道の財源は市町村に移す、
道庁職員はそろって市町村職員になる」覚悟がなければ勝負にな
らない。そんなこといったって市町村には負担能力がないだろうと
言うのは、霞ヶ関が「地方は無能、とても任せられない」と嘯いてい
る態度を非難できないことになる。よかれ悪しかれ地方に任せろ。
1000
兆の借金を作って国をダメにしたのは「有能な」霞ヶ関の役人
じゃないか。仮にうまくいかなくたって、それは自己責任。人は失敗
して成長するのだ。任せなければ本当の自治は百年待っても始ま
らない。

 このままでは道州制は雲散霧消する。言い出した本人の命はど
んなに長く見てもあと1年。この期間に勝負に出なければ、道州制
は永遠に消える。


石黒直文(当会理事長)

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編集後記
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                  2005年7月29日

札幌のサマータイムの実証実験、自営業の私にはあまり関係なかった
し、クールビズも女性の私にはあまり関係なかった。
クールビズは概ね定着してきたようで、夏でなくても、カジュアルな
格好で仕事をするのは合理的だと思う。
お洒落なビジネスマンが増えることはいいことだ。

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