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私設北海道開拓使の会メールマガジン『異論・暴論・創論』Vol.39
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(再々発行)

 書評 林心平著
  「札幌はなぜ、日本人が住みたい街No.1なのか」を読んで
   
  石黒直文(当会理事長)

  編集後記

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               2007年5月10日

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 この4月、札幌の柏艪舎からこの4月出版された本である。著者

の林心平さんは、著者紹介によると、1972年東京生まれ、北大
大学院中退の後、農業団体勤務を経て札幌在住で作家生活に入る。

父は立松和平、曽祖父に劇作家の小山内薫。

 札幌に住んでいる人間とっては嬉しい本だ。出版社に聞くと
この410日発売後直ちに増刷に追い込まれる売れ行きだという。

事実、4月最終週のリーブルなにわ店では、売り上げナンバー2

ランクされている。
 
 同書によると、20068月にブランド総合研究所が全国約25
千人を対象に、全国779都市の魅力度をアンケート調査した結果は、

1位札幌、2位神戸、3位函館、横浜、5位京都ととなった。10年ほど

前になるが、日経産業消費研究所が全国のビジネスマン約千人を対象に

「暮らしやすさランキング」を調査した結果は、1位札幌、2位福岡、

3位倉敷、4位仙台、5位府中(東京)となった。
同年ナンバーワン戦略研究所のサラリーマン600人の調査結果
で札幌は、「ビジネスのしやすい都市」で3位、「転勤したい都市」
2位、「住んでみたい都市」で1位となり、総合で1位となった。

本書は、これらの結果を基にして、なぜ札幌が1位なのかをその

自然、農業、文化、人間の四つの切り口から説明している。

 札幌の自然が、200万都市としては稀有の豊かさを持っている
ことは良く知られている。その大本は、札幌を取り巻く山と森だ。
豊かな森は、当然、水の美しさと豊かさを生む。その豊かな森と
水はすべての生き物の源泉だ。ヒグマも棲めるし、サケも遡上
できる。絶滅危惧種の水棲動物だって生きていける。
この自然の中で、人々は農業に向かう。北海道を代表する酪農
や米作の専業農家はムリとしても、都市農業として花卉や蔬菜
の生産販売に携わる市民農家が生まれる。その援助組織として

「さっぽろ農学校クラブ」の活躍がある。

 札幌が自慢できるのはその文化だ。著者は、その代表として
イサム・ノグチ(モエレ沼公園、大通公園)、PMFと札幌交響楽
団、こぐま座とやまびこ座そして札幌スイーツを取り上げている。
私の好みを言えば、札幌は音楽の都だ。もっと言えば、音楽家
を育てる世界有数の都市だ。レナード・バーンスタインの提唱に
よって始まった世界の若い音楽家を育てるためのPMFは、タン
グルウッド(米州)シュレスビッヒ・ホルシュタイン(欧州)と並んで
アジアを代表する世界の三大音楽基地のひとつの地位を確立した。

21世紀の世界は、この三大音楽研修システムを経験した
音楽家によって占められることになるだろう。
 キタラと呼ばれる札幌コンサートホールは、日本では、もちろん
最高、世界でも12を争う音楽の殿堂であることは良く知られて
いる。しかし、キタラの自主事業として毎年1人のオルガニストを
レジデント・プレーヤーとして選抜し雇用していることはあまり知
られていない。この試みは世界でここだけ、すでに10人の優れた
若手オルガニストを世界に送り出した。あと10年もすれば、世界
の一流オルガニストすべて札幌出身となるのだ。

 もちろん、札幌もいいところばかりではない。前述の日経産業
消費研究所の調査によると、札幌が暮らしにくい点として気候、
物価、マナーの3点を挙げている。全国から見れば確かにそうか
もしれない。しかし、積雪寒冷という悪条件も、考えようによって
は、皆が助け合って暮らすという北海道人の心の暖かさを生ん
でいるのかもしれない。
 本書は、この札幌への移住について最後に大きく記している。
10
家族の札幌移住者について札幌移住のきっかけ、実際に住んで

みての魅力と欠点、将来の希望等、生の声を取材する。また

「民間で活気のある団体」としてわがNPO私設北海道開拓使
の会をとりあげている。「札幌への移住を希望するなら、まずは、
この会の扉を叩いてみるのがいい」と書いてくれた。有り難い

ことだ。お返しに、「まず、この本を買って読んでください」と

皆さんにお奨めしたい。

柏艪社(電話0112191211)発行、定価税込み1600

石黒 直文(当会理事長)

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編集後記
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                  2007年5月10日

原稿の冒頭が再度欠落して発信いたしました。謹んでお詫びいたします。
なお、来週も引き続きメルマガ発行予定にてどうぞご期待ください!

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