新年明けましておめでとうございます。皆様お揃いで輝かしい元旦をお迎えのことと拝察し、心からお喜び申し上げます。 なにとぞ本年も宜しく当会をご支援くださいますようお願い申し上げます。
今年は、5月に30年続いた平成に終わりを告げ、新しい時代を迎えることになります。振り返って、平成とはどういう時代だったのでしょうか。
平成は、バブルの崩壊とともに始まりました。さらに1995年は国内の、2008年は海外の金融危機の大波に巻き込まれ、20行あった日本の大手銀行は3/4が姿を消し、500兆円を越えていた銀行貸出額も、いまだに過去のピークを取り戻せないでいます。また、平成の時代は、地震、津波、台風と自然災害に加え、原発のメルトダウンという巨大災害に見舞われた時代でもありました。一方、それだけに人の心の温かさや、「絆」という言葉に代表される人と人との結びつきの大事さを実感した時代でもありました。
さて、新しい時代が、どのような時代になるのか、誰もわかりません。ただ、ほぼはっきりしていることがあります。それはわが国が世界に先駆けて人口減少の時代に入ったということです。生産年齢人口は、1995年の国勢調査87百万人をピークに、そして総人口は15年後の2010年の1億28百万人をピークに下り坂に入りました。もう一つ、世界一がありますそれは高齢化です。2015年の世界各国の中位(真ん中の)年齢は、日本の46.3歳が最高なのです(2位はドイツの45.9歳)。日本のこの年齢は2050年には54.7歳、つまり人口のほぼ半分が55歳以上の高齢者となります。
人口の減少、高齢化は経済の成長にとって大変なことです。しかし、ものは考えよう。国連統計では、最初に東アジアが日本を先頭に台湾、香港、韓国、そして一人っ子政策の中国が2030年に人口減少、高齢化国になります。だから、もしこれらの国がうまくこの大波を乗り越えることができたら、後に続く残りの国々にとって、日本の高度成長がそうであったように、よき模範を示すことになります。そのとき北海道がその良きモデルでありたいものです。
先行きを考えると立ちはだかる壁は高い。だが、皆で力を合わせて乗り切ったときの喜びもまた高いものがあるでしょう。新しい年の皆様のますますのご発展を祈り、当会に対する変わらぬご支援をお願いしてご挨拶といたします。
平成31年 元旦
NPO法人 私設 北海道開拓使の会 理事長 石黒直文
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