北海道・1枚の写真
『白樺樹液の採取』


白樺樹液の採取風景


 北海道北部の美深町で早春の風物詩、白樺樹液の採取が進んでいます。雪解け水を大量に吸い上げる白樺の幹に穴を開け、管を差し込むとポタリ、ポタリと樹液がしたたり落ち、容器にたまっていきます。
無色透明のみずみずしい樹液を一口飲んでみると、ひんやりとほのかに甘く、気のせいか元気になるような気がします。

 白樺の樹液を健康飲料として飲む習慣はアイヌの人々やロシア、韓国、フィンランドなどでも古くからあるそうで、美深町では今年も樹液文化を持つ8カ国の研究者を集めた「国際樹液サミット」を開きました。樹液の瓶詰は「飲む森林浴―森の雫(しずく)」というロマンチックな商品名で販売されています。(1本180ミリリットル、280円)

 樹液を商品化した有限会社「さっぷ」の柳生佳樹さんの話では、健康ブームの高まりで売れ行きは年々伸びているとのことです。樹液はそのまま飲むのがいちばんと言っていますが、ウイスキーの樹液割りや樹液コーヒーの飲み方もあるそうです。

(写真と文:川崎市在住 S・P生)


『一枚の写真』メニュー・ページに戻る